プロフェッショナル斎藤まゆキスヴィンは100年先の笑顔を造る


スポンサーリンク

2021年4月20日のプロフェッショナル。

日本一のワイン生産地、山梨県甲州市。

醸造家、斎藤まゆさん。

世界最優秀ソムリエ、ジェラール・バッセは、

彼女のワインを、

「ユニーク」

かつ

「センセーショナル」と評した。

ブドウを育てるところからワイン作りは始まる

斎藤まゆさんが勤めるワイナリー、KISVIN。

民家を改築した醸造所だ。

社員はわずか6人。

斎藤まゆさんは立ち上げから醸造責任者だ。

朝、出勤後すぐにブドウ畑に行く。

いいブドウがなければいいワインはできない。

ブドウを育てるところからワイン作りは始まる。

質の良いブドウを優先させる

8月半ば。

ブドウの熟度を上げる時期。

葉を落としていく。

風通しと日当たりをよくするためである。

特徴的なのはその切り方。

葉の軸を残している。

軸の養分を果実と向かわせるためである。

次にブドウの房を落としだした。

かなり大きくなった房を落とす。

ほぼ半分くらいの量だ。

勿体ないと思ってしまう。

質の良いブドウを優先させるためだ。

少しでも良いワインを作る。

それがゴールだからだ。

ワインになる為には水分が邪魔になる

9月上旬。

赤ワインの原料になるシラー。

収穫時期が近付いてきた。

KISVINのシラーは少し劣化が始まっていた。

でも、もう少し熟度を高めたいところ。

長雨で果実の水分が増している。

果実でみずみずしいのは美点のはず。

だが、ワインになる為には水分が邪魔になる。

斉藤まゆはあと2週間ほしいと思う。

だが、次の雨で実が割れる。

それはかなり痛手になる。

収穫は1週間後と決められた。

どんな手間をかけたのかは醸造家だけが知っている

9月15日。

熟しきれていないシラーを収穫。

醸造が始まった。

斎藤まゆはタンクを3つに分けることにした。

1ブドウの皮ばかりのタンク

渋みをのもとであるタンニンを抽出するため。

これで重みのあるワインを作ることができる。

このタンクは1日5回の攪拌が必要。

2果汁のみで発酵させるタンク

爽やかで爽快なあじわいのワインができる

3房のまま5日間寝かせて発酵させるタンク

ブドウに含まれる酵素で独特の風味を出すのが目的。

最後にできたワインをブレンドする。

「遊びが必要なんです」

斎藤まゆの持論だ。

美味しいワインを作るには工夫が必要。

手間を惜しまない。

どんな手間をかけたのかは醸造家だけが知っている。

荻原康弘と斎藤まゆ

KISVINのオーナーは荻原康弘さん。

2001年に父親からブドウ畑を受け継いだ。

斎藤まゆのかけがいのない相棒だ。

100種以上のブドウを栽培している。

ブドウの栽培では一目置かれる存在。

「どこで作ったのではなく、

 誰が作ったのかが重要だ」と話す。

こだわりが強いのは斎藤まゆと同じ。

アメリカで醸造の基礎を学んでいた斎藤まゆ。

荻原康弘がわざわざスカウトをしに行った。

「斎藤まゆを黙らせたい」

ブドウ畑担当スタッフの合言葉だ。

斎藤まゆはブドウの評価に厳しい。

親子ほど年上の荻原康弘にも本音で話す。

悪いものは悪いと率直だ。

だから、

「参りました」と言わせるほどのブドウを作る。

それが目標なのだ。

シラーの味を決める最終段階

斎藤まゆは3種類のワインの割合を探る。

白のヴィオニエも混ぜて試行錯誤。

斎藤まゆの強みは繊細な味覚と嗅覚。

だが、今回は苦労している。

「ズボンをはきかえていいですか」

ズボンを穿きかえ四股を踏む。
自問自答。

迷いの中で答えを見つける。

斎藤まゆは世界を「ギャフン」と言わせたい。

だが、知らない人ではなく眼の前の人を喜ばせたい。

21度目の試作。

「これかな 美味しいのができた」

荻原康弘に飲んでもらう。

ヴィオニエが入っているのをすぐわかった。

ヴィオニエは荻原康弘には思い入れが多い品種。

6年がかかりで栽培したのだ。

できれば単体で出荷したい。

しかし斎藤まゆは反対だ。

ヴィオニエはもっと美味しくなれるはず。

この状態で出していいとは思わない。

醸造家は斎藤まゆだ。

荻原康弘も最後は斎藤まゆに従う。

素晴らしい仲間とともに

KISVINが醸造所を作ったとき、

斎藤まゆは醸造責任者になった。

そして、1年目に妊娠。

妊娠は醸造家には致命的である。

  • アルコールの摂取ができない
  • 味覚や嗅覚にも影響が出る

だがスタッフは「良かった」と言ってくれた。

斎藤まゆが子供を持つことに遠慮をしてほしくなかったのだと言う。

「こんな素敵な職場はない」

最高のスタッフがいる職場だからこそ、

最高のワインを作る意欲も増すというもの。

ジンファンデルの現実

ジンファンデル

8月下旬。

ロゼ用のブドウ、ジンファンデル。

果実の甘みと渋みが強い。

重厚な赤ワインの原料となる。

水ははけの良い土地を好む。

日本では栽培は難しい。

ジンファンデルは皮が薄い。

雨で菌が入りやすくなる。

恐れていたことが起きた。

雨でジンファンデルが劣化。

かなりダメージを受けた。

全滅の可能性もある。

今すぐにでも収穫したいと言う斎藤まゆ。

しかし、人手がない。

翌日 他の畑のスタッフも集めて収穫。

荻原康弘は未熟だと自己反省。

ジンファンデルは斎藤と荻原の思い出のワイン。

二人が初めて酌み交わしたワインだ。

栽培がたいへんだとはわかっていた。

しかし、ここまで手間がかかるのは想定外だ。

ジンファンデルのために他のブドウの世話ができなくなる。

ジンファンデルとの別れ

傷んだ部分を除いたジンファンデル。

これを醸造するのは斎藤まゆではない。

醸造は後輩の川上黎。

またジンファンデルをワインにする為に。

若い人にやり方を覚えてほしい。

それが斎藤まゆの願いだ。

11月にジンファンデルの木を切った。

切り株に別の種類を接ぐ。

悲しい選択だった。

12月。

スタッフとともにジンファンデルのワインを飲む。

これは勉強代だ。

もっと美味しいブドウを作って、美味しいワインを作る。

そして、いつか再びジンファンデルを!

100年先の笑顔のために。。。。

 

スポンサーリンク


このサイトについて

seesaaテレビ/映画/DVDカテゴリで
常にTOP20 入っている
ながらテレビのWordPressバージョンです。

最新のトレンドを
新しいビジュアル、切り口で
レビューしていきます。


にほんブログ村 テレビブログ テレビ番組へ
にほんブログ村

テレビ番組 ブログランキングへ
follow us in feedly

カテゴリー