スポンサーリンク
2016年9月10日の王様のブランチ。
BOOKコーナーの今週の特集。
直木賞作家・森絵都(もりえと)の新作。
「みかづき」
昭和から平成の塾を舞台にした物語。
直木賞作家・森絵都
森絵都のデビュー作「リズム」。
第31回講談社児童文学新人賞受賞。
「風に舞いあがるビニールシート」
2006年に第135回直木賞受賞。
「みかづき」は5年ぶりの長編。
著名人による批評
阿川佐和子
「唸る。目を閉じる。
そういえば、あの時代の
日本人は、本当に一途だった。
北上次郎
「圧倒された。
この小説にはすべてがある。」
中江有里
「月の光に浮かび上がる
理想と現実。芯の教育を巡る
人間模様に魅せられた。」
みかづきのあらすじ
物語は昭和36年からスタート。
千葉県の小学校で用務員をしていた大島吾郎。
児童の赤坂蕗子に勉強を教えていた。
その母親・千明が大島五郎を誘う。
一緒に塾を立ち上げてほしい。
まだ塾が世間に認知されてなかった時代。
「学校教育は太陽、塾は月」と話す千明。
大島五郎は一緒に塾を立ち上げる。
高度経済成長とベビーブームのおかげで塾は順調。
しかしそのままでは済まされない。
大手塾の妨害、文部省の干渉、指導方針の対立。
様々な問題が起こってくる。
事実に基づいた物語
森絵都は約3年かけて取材とリサーチした。
教育関連の年表を自作。
どんな出来事があったのかをまとめた。
歴史的な時代背景も込みで教育をとらえた。
津田沼戦争
小説「みかづき」
昭和59年に津田沼戦争が勃発。
千葉県習志野市の津田沼。
塾が乱立し、競争が激化する。
いやがらせのビラや個人的な誹謗中傷を受ける千明。
実際に怪文書なども横行していた。
取材で知った森絵都。
「描かなきゃいけない」と思った。
塾の方が色気がある
森絵都はどうして塾を舞台にしたのか?
「塾の方が面白いと思った」
塾のほうが色気があると話す。
「人間臭い」とも言う。
塾の方が生身の人間に近いのかもしれない。
教える側も成長する
番組のBOOKナビゲーター。
市川真人が注目したもの。
それは教える側の成長。
教え子にちゃんと伝わっているのか?
そこが大事。
教える側も悩みながら成長する。
その姿がよく描かれている。
教える立ち場でもある市川真人。
だからこそ尚更強く感じるのかもしれない。
みかづきの意味を感じてほしい
谷原章介の視点。
「大島家の崩壊と再生の物語」と話す。
塾や教育の話だけではない。
千明の母や娘たちなど3代の物語。
タイトルの「みかづき」
「みかづきの意味を読んで感じてほしい」
とも話す谷原章介。
スポンサーリンク