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4月6日ぶっちゃけ寺ゴールデン3時間SP。
世界遺産・平等院鳳凰堂の秘密に迫る。
何故10円玉のデザインに?
鳳凰堂の建物の向きにこめられた
メッセージとは?
仏様を守る神様
京都宇治に1000年前から存在する平等院鳳凰堂。
10円玉に描かれていることでも有名。
1994年に世界遺産に登録。
今も多くの人たちが参拝する。
平等院鳳凰堂はもとは貴族の別荘。
1052年に藤原頼道寺院に改めたもの。
朝6時半住職の神居文彰さんが案内。
名前に”神”が付く住職さん。
神様と仏様が近い日本らしい。
池に映っている鳳凰堂の姿は美しい。
平等院には鳳凰堂のほかに浄土院や最勝院などがあり
この二つの寺院が平等院を共同管理している。
鳳凰堂以外の建物は多くの戦で焼失。
創建時から残るのは鳳凰堂のみ。
平等院鳳凰堂はどうして10円玉に?
左右に伸びた朱色の姿。
ちょうど昇ってきた太陽に当たり輝く鳳凰堂。
どうして10円玉のデザインに選ばれたのか?
平等院鳳凰堂は和様。
日本的な建物の完成形で現在に残っているお堂。
第二次世界大戦中、多くの寺院が焼失。
残った大切な日本の文化を守っていこう。
そんな思いで
昭和26年、10円玉デザインに鳳凰堂に選ばれた。
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1万円札の鳳凰堂
10円玉に平等院鳳凰堂が描かれているのは有名。
しかし、実は1万円札にも描かれている。
それは鳳凰堂の屋根の上の鳳凰の姿。
鳳凰とは幸せの前兆として現れる鳥。
幸せを世界に運び世界に流通してほしい。
そんな願いを込めて1万円札に。
現在鳳凰堂の上に乗っている鳳凰は2代目。
昭和43年に作られたもの。
2014年9月に全身金色に復元。
どうして鳳凰堂と呼ばれるのか?
一つに見える平等院鳳凰堂。
実は4つの独立した建物からできている。
中央にある中堂。
左右の翼廊。
後ろの尾廊。
4つの建物の形が空を飛ぶ鳳凰。
創建当初は阿弥陀堂と呼ばれていた。
しかし、その姿から江戸時代に
鳳凰堂と呼ばれようになった。
デザイン重視の建物
左右に伸びる翼廊。
廊下の部分が美しい。
実はこの廊下、天井が低い。
人が立って歩けないほどの低さ。
水面に写った時の姿が
最もきれいに見える高さ。
外から見たときの
美しさを重視してデザイン。
建てられた向きのメッセージ
平等院鳳凰堂は真東に向いている。
太陽が真正面から上がってくるため。
極楽浄土は西にあると言われている。
西には阿弥陀様の家がある。
お彼岸に太陽が真東から
真西に沈む時
鳳凰堂の真ん中を
太陽が沈んでいくように
設計されているのだ。
太陽を神と崇める日本。
お彼岸は、太陽と仏が融合する
日本独特の太陽神信仰の
表れでもある。
つまり平等院鳳凰堂は
西方にある阿弥陀様の家を
再現したもの。
藤原頼道がこめたメッセージ。
仏教の教えを形にして
解り易く伝えることにあったのだ。
日本の仏様の祖
平等院鳳凰堂の中堂にいらっしゃるご本尊。
国宝でもある阿弥陀如来坐像。
とっても柔らかな表情。
まるみを帯びたお顔。
これは当時の人好みの柔らかな仏様。
最高の仏師・定朝(じょうちょう)の作品。
定朝は平安時代中期に活躍。
日本の仏像の祖と言われる仏師。
それまでは中国大陸の仏像を模写。
定朝は日本独自の仏像をを作り上げた。
現存している定朝の作品はこちらのみ。
池を挟んで本尊を見る。
お顔の部分が見えるように細かい格子。
しかし幾分顔の位置が高いような。
約1000年前は違った景色だった。
室町時代に庭を造成し直している。
庭が1m高くなってしまった。
だから、しゃがんで見てほしい。
本来の見え方で仏様の顔が見える。
約1000年前は仰ぎ見るような形で見ていた。
鳳凰堂を守る精霊
住職・神居文彰さんおススメの鑑賞スポット。
鳳凰堂の向かって右側の翼廊。
よく観ると屋根にたくさん鬼瓦がある。
この鬼は魔除け。
怖い鬼ではない。
おに=隠仁。
人の目には見えないが
いつもそばにいる。
精霊のようなもの。
歴史を感じる鑑賞方法
約2年をかけて
2014年9月修復が終了した鳳凰堂。
斜め左からも見てほしい。
1000年の歴史を感じることができる。
真正面と
左側の大きな屋根の色が違うのがわかる。
左側の屋根の方は白っぽい。
これは平安時代の瓦。
修復した時に平安時代の瓦が多く出てきた。
それらを集めて屋根を作ったのが左側。
ここはすごく重要。
平等院鳳凰堂に来た際には観てほしいポイント。
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