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始点・終点。
今日、千葉県犬吠埼を走る
銚子電鉄の
外川駅をご紹介。
銚子電鉄の
始点・終点である
外川駅の駅舎は
大正12年に作られた
木造建築物。
そのレトロな佇まいは
利用する人を
郷愁の彼方へと誘う。
そんな外川駅に電車が到着。
およそ6.4キロを走り
疲れた車両を出迎えるのは
車止め標識。
そして先代の車両
デハ801.
未来を担う若い車両を
暖かく見守る年老いた車両。
終点の外から注がれるその眼差しは
引退してもなお、
銚子電鉄を守ろうとする
使命感と慈愛に満ちている。
資金繰りが厳しく
何度も廃線の危機を迎え、
それを乗り越えてきた銚子電鉄。
車止め標識に
その傷ついた顔は
幾多の修羅場を乗り越えてきた証。
車止め標識は
何十年もの間
生きる事に必死だった。
だからこの先に
線路が続いてほしいなどと
贅沢は考えたこともなかった。
そしてこれからも
質素に必死にかつ淡々と
今日を生き抜くのだ。
終わりは始まりでもあり
始まりは終わりでもある。
車止め標識は
今日も引き返す
銚子電鉄を見送っている。
デハ801の生涯
1950年に製造され
四国の伊予鉄道を走っていたデハ801.
銚子電鉄には1985年に
譲渡されやってきた。
さよなら運転は、
2010年9月23日に行われ
現在は外川駅の
留置線に保存。
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