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9月24日放送の日本の特撮ルネサンス~進撃の巨人の裏側。
世界の映画界での非現実的な場面。
主流はCG。
コンピュータグラフィックス。
しかし、2015年の夏の映画「進撃の巨人」は特撮。
着ぐるみとミニチュア。
超アナログな特撮は進化していた。
巨人も着ぐるみ
人間の街を守る壁。
それを壊す超大型巨人。
撮影の時はどうしていたのか?
胴体から上2mの大きさの着ぐるみを用意。
それを多いときで15人で動かす。
顔の筋肉も細かく動かすことができる。
撮影の天井も青、操作する人も青装束。
これは後から合成処理をするため。
アナログで撮影したあとにデジタル処理。
これでよりリアルな迫力のある映像が撮れる。
生の現場だからできること
映画「進撃の巨人」
監督は樋口真嗣、特撮監督は尾上克郎。
映画を特撮にしたのには理由がある。
生の現場でしか得られる偶然性と緊張感。
それをカメラで撮りたい。
巨人の腕を動かす時。
そんな時も思いがけない動作になる。
カメラが懸命に追いかける。
計算されていない映像が迫力を呼ぶ。
人食い巨人たちの秘密
人間を食べてしまう身長15mほどの巨人。
様々な体系の動きを撮影。
異様なものを表現するために特殊メイク。
口は大きく裂け、お腹も部分もでっぷりさせる。
それを撮影後に合成処理。
巨人たちの動作で重要な食べるシーン。
大袈裟に食べたのでは怖さが伝わらない。
無邪気に好物を食べるような仕草。
その時が一番怖さを感じた。
あり得ない、見たくない光景だから。
巨人たちの格闘シーン
倒れた建物の間で戦う二人の巨人。
「進撃の巨人」の原作者、諌山創は格闘マニア。
格闘シーンにはこだわりがある。
それをどうやって映像で再現できるのか?
巨人役の俳優は、プロの格闘家でもある。
体の動かし方がリアル。
特撮で光る職人ワザ
ゴジラやウルトラマン。
円谷が開拓した特撮の技術。
しかし、世の中はCG化。
莫大な費用をかけて映画を作る。
日本の特撮は斜陽の波に飲み込まれた。
でもまだ特撮の技術を受け継ぐ人がいる。
巨人たちに壊されるビル。
石膏で作られる。
しかし何でもいい訳ではない。
キレイに壊れるための水との割合がある。
そして、出来たビルにヒビを入れる人たち。
彼らは”操演”と言われる影の功労者たち。
特撮で活躍するミニチュア
映画「進撃の巨人」で中で走る輸送車。
実物大のものも作られた。
が、動いているものは全てミニチュア。
撮影現場が狭く本物は動かせなかった。
撮影シーンに合わせて作られたミニチュア模型たち。
1/6スケール、1/9スケール。
1/6スケールだとミニチュア感はなくなる。
特撮技術を若い世代に
樋口真嗣が心掛けたちゃちくない特撮。
特撮プラスCG。
この世界を受け継いでいるのが田口清隆。
テレビシリーズ「ウルトラマンX」を撮影。
1980年生まれの田口清隆。
樋口真嗣を師匠と仰ぐ。
CGは使わず着ぐるみとミニチュアで撮影。
カメラのアングルで迫力は伝えられる。
子供のための作品だからこそのこだわり。
特撮の良さを映画に生かす
園子温監督の「ラブ&ピース」
ちょっとイケていない主人公。
飼っていたカメをトイレに流してしまう。
そのカメが大きくなって会いに来る。
特撮撮影は田口清隆。
着ぐるみは可愛く特撮はリアルに。
それがこの映画のモットー。
アンバランスが面白い。
脳を無意識に活性化させているのかも。
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