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今年の青山に神はいません。(2016年12月30日談)。
他校で神が出てきたら白旗。
ところが今年も神は青山学院大学に降臨した。
3区 湘南の神 秋山雄飛選手
2位でタスキを渡された。
往路3区13キロメートル過ぎ。
青山学院大学の秋山雄飛(4年)が神奈川大学の越川堅太(1年)を抜いた。
秋山雄飛選手が3区で首位に躍り出ると、そのままゴールまで首位を譲ることはなかった。
2位と1分22秒差をつけて4区につないだ。
記録も2年連続区間賞の1時間3分3秒。
その後、中継で青山学院大学OB神野大地選手から声を掛けられた。
”2年連続区間賞おめでとう。これで湘南の神になったね。”
これに秋山雄飛選手(4年)はこう応えた。
”山の神に言っていただいて嬉しいです。”
駅伝マラソン解説者金哲彦氏はこう語る
原監督は選手たちのやる気を引き出させる指導力に優れている。
そして、それ以上に勝負どころを見極める采配にも優れている。
それが青山学院大学を3連覇に導いた理由。
青山学院本年度の成績
箱根駅伝11時間4分10秒で総合優勝。
箱根駅伝3連覇を達成。
往路・復路を制して”完全優勝”の3連覇は1937年の日本大学以来80年ぶり。
年度3冠を達成。
出雲駅伝(2016年10月)、全日本駅伝(2016年11月)そして箱根駅伝。
箱根3連覇と年度3冠の同時達成は史上初。
青山学院大学の勝利ポイント
- 3区の心配が湘南の神に変わった
- 3本柱の一人がまさかのブレーキ
- 8区での隠密作戦
特に、去年区間賞だった下田裕太選手を補欠につかったこと。
7区の時点では1分21秒差だったのを5分32秒に広げる走りが大きく貢献した。
秋山雄飛選手(4年)の絶不調からの神降臨
秋山雄飛選手(4年)は大会直前まで絶不調。
去年も3区を走り区間賞。
しかし、その後、原因不明の不調の谷へ。
4月、5000mで人生ワースト記録(16分25秒)。
秋山雄飛選手(4年)はこの記録に気が動転したとまで言った。
そして監督からキーマンと言われるたびプレッシャーに。
トレーナーからはフィジカルは十分。
後はメンタルを鍛えろとの助言。
このアドバイスが秋山雄飛選手(4年)を変えた。
プレッシャーを押しのけてこそヒーローなんだ。
その後、精密検査で軽いぜんそくと診断される。
10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝ではメンバーから脱落。
そして12月に5000mで21分以上。
女子中学生、市民ランナー並みの記録まで落ち込んだ。
5000mの青山学院の平均記録は13分台。
それが16分とは、いかに遅いか。
この不調を受けて、原監督は500%起用するつもりはないと断言。
しかし、トレーナーの助言がきいた。
秋山雄飛選手(4年)は体には異常はない。
問題はメンタルだけ。
原晋監督が秋山雄飛選手(4年)にかけた魔法の言葉”湘南の神”
3区10キロ過ぎだった。
原監督は秋山雄飛選手(4年)にスピーカーからアドバイス。
腕を振ってリズムよく走れ!
そうしたら、秋山雄飛選手(4年)の腕の振りが縦に変わった。
湘南海岸線(国道134号)にさしかかった頃は10秒差。
その直後、13.11キロ過ぎの大逆転があった。
そして14.2キロで相手を完全に突き放す。
原晋監督からは最後の檄。
”この後の森田を楽に走らせろ!今日の秋山、お前はいいぞ!”
”最後の3キロ、8分50秒であがれ!”
”そしたら区間賞も見えてくるぞ!”
レース直後のインタビューに秋山雄飛選手(4年)はこう応えた。
”正直、10日前までは調子が上がらなかった。”
”走れないだろうと自分でも思って沈んでいた。”
”段々、調子が上がり始めて、徐々に自信を取り戻した。”
”もしかしたらこれでいけるんじゃないかと思って走りました。”
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