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2017年8月1日のセブンルール。
ビール醸造家、金山尚子(かなやましょうこ)36歳。
東京、北千住の”さかづきBrewing”のオーナー。
金山尚子の七つのルール。
大企業から転向
醸造所を併設した”さかづきBrewing”。
自家製のビールを提供。
金山尚子はアサヒビールに9年間在職。
ビール醸造や新商品開発の仕事をした。
退職したのが2015年。
醸造所の立ち上げを準備。
2016年3月に”さかづきBrewing”をオープン。
朝は熟成と発酵を確認
”さかづきBrewing”の朝9時。
金山尚子のいつもの仕事。
ビールの熟成や発酵の進行を確認する。
若い香りがなくなったとか、
味がまろやかに落ち着いたとか。
それが熟成の合図。
ビール作りは数週間
ビール作りにはいくつかの工程がある。
レシピ作り。
- 仕込み(麦汁作り)
- 発酵熟成
- 樽詰め
ここに来るまで数週間かかる。
ビールを好きになったきっかけ
東北大学に在学中の金山尚子。
同大学院で微生物について研究。
居酒屋でバイトしていた時のこと。
ビールを飲むサラリーマンを真似てみた。
「カーッ!」
爽快感を感じた。
就職先は大手ビール会社アサヒビール。
大企業には大企業の基準や価値観がある。
自分の作りたいものが作れない。
きっと美味しいと言ってくれるビールを作りたい。
大規模な所ではできないことをしよう。
1 週に1種類は新しいビールを作る
”さかづきBrewing”のメニュー。
8種類のオリジナルビール。
この規模としては多い種類。
2016年6月。
開店してからまだ3ヶ月後。
まだ2種類のビールしかなかった。
お客さんにいつも申し訳ありませんと謝っていた。
精神的に限界だった頃。
あるお客さんの言葉に助けられた。
「この2つを飲めるだけで嬉しいです」
涙が出そうだった。
お客さんが減ろうが金山尚子は、この言葉を刻み続けると言う。
回転30分前 PCで作業
2 ビールの名前は自分で決める
金山尚子のサラリーマン時代。
醸造の先輩から言われたこと。
「ビールを作る時は自分の子供を育てるように」
ビールの名前を作るのも子育ての一環。
風月ペールエール、月の杯ヴァイツェン。
野趣荒涼など
金山尚子は名前に漢字を多用する。
お客さんにビールへ想像を膨らまてほしい。
やれることは自分でやる
結婚6年目の金山尚子。
夫と二人暮らし。
夫は会社の同期。
今は夫も退職して金山尚子を支えている。
”さかづきBrewing”の開店資金は、
夫からの借り入れ 1100万円
融資 900万円
国の補助金 200万円
クラウドファンディング 114万円
節約の為に壁塗りや醸造設備の設置などを自ら行った。
退職し収入は大幅減少。
でも今はやりたい仕事で生活費が稼げる。
3 夫と休みを合わせない
夫と同じ仕事をしている金山尚子。
24時間ずっと一緒。
これはストレス。
ケンカも多かった。
これを解消するために休みをずらした。
一人で好きな時間を過ごすことが大事だった。
これでストレスがかなり減少した。
4 ビールは1杯300ml
ビアガーデンで出されるビール。
パイントは、約568ml。
ハーフパイントは、約284ml。
”さかづきBrewing”のグラスは300ml。
ワンサイズにしたのは訳がある。
1パイントだとすごい量になる。
ハーフだとすぐ飲み終えてします。
300mlは多く飲む人にはおかわりしやすい。
ゆっくり飲む人には、
飲み始めの味が変化した頃まで楽しめる。
5 予約で満席にしない
”さかづきBrewing”は30席。
すべてを予約で埋めない。
それが金山尚子のルール。
ふとビールが飲みたくなった人の為に、
席を空けておきたいのです。
予約に関しては他にもルールがある。
例えば予約の1組当たりの人数。
上限は8名。
団体はゆっくり飲みたい人の妨げになることもある。
そして時間制限をしない。
酒を飲むスピードは人によって違うものだから。
予約で満席した方が経営は安定するんですけどね。
6 日曜は早く閉店してビールを飲む
”さかづきBrewing”の日曜日。
いつもより1時間早めに閉店する。
テーブルの上にはアルミホイルで覆われたビール。
ビールの銘柄を見えない状態で、
味と香りを感性のままに書いて特徴を捉える。
感覚をスタッフと共有化しすり合わせる。
そしてあとは雑談。
おしゃべりしながらビール談義。
7 お客さんの声を一番大切にする
東京の入谷朝顔市。
ビールイベントに参加した金山尚子。
普段はイベントはあまり出ない。
接客は得意ではない。
でも、生の声が聞きたい~。
ビールをより良いものにする為。
欲しいのは言葉にならないリアクション。
「あっこれ!」とか「おー」とか。
自分で作るビールで楽しんでほしいのです。
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