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2017年9月5日のセブンルール。
ブックデザイナー佐藤亜沙美34歳。
インパクトのあるデザインが多い。
園山俊二の”ギャートルズ”。
表紙がめちゃ厚い。
本の厚さの3分の2を占める。
”ギャートルズ”は原始人が作った漫画ってことで、
石をイメージした。
2014年第48回蔵本装幀コンクール。
東京都知事賞を受賞している作品。
1 デザインはページ番号から
佐藤亜沙美の事務所、サトウサンカイ。
東京都神保町のビルの3階にある。
ニコ・メレの”ビッグの終焉”。
クラッシュな感じを出したデザイン。
表紙をめくった後の見開き扉。
1ページ毎に、
THE、
END、
OF、
BIG。
映画的な始まりをイメージして作られた。
畑中三応子の
”ファッションフード、あります。”。
表紙紙を包み紙に見立てた。
使う紙や本文の書体もこだわる佐藤亜沙美。
本文の書体は限られている。
しかしノンブル(ページ番号)は何万の中から選ぶ。
「コレですっていうのがあるんですよね」
佐藤亜沙美は基本攻め姿勢。
関わるからにはとことんこだわる。
2 読者像を一人に絞る
エッセイスト能町みね子と打ち合わせ。
佐藤亜沙美が訊ねる。
「この本を書店で手に取っている人物像は?」
読者を絞ってデザインを決める佐藤亜沙美。
アラン著の”幸福論”。
サーファーが犬を連れて海に行く時に、
持っていく本をイメージしている。
3 ランチは松本さんのお弁当
佐藤亜沙美の昼ごはんは決まっている。
松本さんのお弁当。
毒を盛られていたら大変。
信頼できる人から買うようにしている。
1986年福島で生まれた佐藤亜沙美。
小学6年生の時、父が単身赴任。
母は家に帰ってこなくなった。
姉と弟を含めた子供3人が残された。
1週間分の生活費を置いて留守にする母親。
1週間が2週間になった。
中学の時に父親に引き取られた。
しかし学校には行かなくなった。
腐ったコロッケを食べていた佐藤亜沙美。
姉に泣きながら止められたこともあった。
本が拠り所だった。
強引に弟子入り
ブックデザイナー祖父江慎の作品に感銘した佐藤亜沙美。
講演会の度に楽屋に押しかけた。
2006~2014年。
祖父江慎の事務所コズフィッシュに在籍。
強引に弟子入りした結果だ。
弟子入り2年目。
「私の方がこの作品に対してたくさん考えている」
任せてほしいとここでも強引。
当時の自分を「やべぇ奴だ」と振り返る佐藤亜沙美。
4 家事はしない
佐藤亜沙美の夫は滝口悠生。
2016年芥川賞を受賞している。
朝は夫と一緒にジョギング。
夫が作家になる前に作っていたフリーペーパー。
それを読んで、「ひと読み惚れ」
滝口悠生からサインをもらった第一号。
「食わせてやる!」
ここでも強引に一緒になった。
家事は99.9%夫がやる。
佐藤亜沙美のタイミングに合わせて食事を作る夫。
もともと主夫志望だった滝口悠生。
しかし芥川賞を取って収入は逆転。
「あれ?」って感じなのです。
でも、そうめんを茹ですぎと文句を言います。
カレーが薄味だとケチャップをかける佐藤亜沙美。
「だから、何をされても大丈夫です」
夫はすっかり打たれ強くなったようです。
5 休日はカレー屋とスーパー銭湯
神奈川県鎌倉。
駅から近くのカレー屋”バワン”で食事。
日曜にカレー屋とスーパー銭湯に行く。
これが佐藤亜沙美と滝口悠生のルーティン。
日曜に休むようになって半年。
まだ休日の過ごし方がわからないのです。
この日はひばり湯に行ってから帰りました。
6 プレゼン資料は手描きで
森山直太朗の作品も手掛ける佐藤亜沙美。
プレゼンの資料は手描きである。
「絵がしょぼい分想像してもらえる」
自分が好きなようにすると欲望が勝って、
自然さが無くなっちゃうそうだ。
相手の反応に自分も反応する。
その方合っているらしい。
7 一冊に一つは遊びを入れる
大原櫻子が表紙の”クイックジャパン”。
白地に白インクのページを作った佐藤亜沙美。
どんなに忙しくても一冊に一つ遊びを入れる。
それが佐藤亜沙美のモットー。
子供の頃、
一人になれる場所は風呂だけだった。
嗅ぎかっこのセリフを読んでいた。
あの時の自分に届いてほしい。
たくさんの本の中から選んでもらえるように、
佐藤亜沙美は手を抜けない。
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