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2017年12月12日のセブンルール。
今回の主人公。
古株つや子 33歳。
チーズ職人。
星野リゾートやJALのファーストクラスなど、50以上の飲食店で採用されている実力派。
古株つや子のプロフィール
2009年チーズ作りを始める。
そしてわずか5年後。
2014年国産チーズコンクールJAPAN CHEESE AWARDで金賞を受賞!
短期間で輝かしい実績を積んだ秘密。
それは、徹底的に基本にこだわる姿勢。
北海道十勝、そしてフランス。
ローヌ・アルプ、アルザス、コルシカ。
その土地ならではの製法の現場をじっくり観察。
ヨーロッパの風土とは全く違う滋賀県。
誰もができないと思ったことを反骨精神でやってのけた。
その努力がつやこフロマージュ(800円税込み)を生んだ。
滋賀県フロマージュの完成である。
家業を継ぐまでの葛藤
実家は酪農家。
滋賀県竜王町古株牧場の3兄妹の末っ子。
500頭もの牛を育成する祖父の代かた続く歴史ある牧場。
そんな環境でも家業は好きにはなれなかった幼少の頃。
家の前の道路は通学路。
多くの子供たちがクサいと言う。
それが辛かった。
そして生きもの相手ゆえの休めない毎日。
家族との時間をもてない家業が嫌だった。
その後、美容専門学校を卒業。
美容師として勤務するようになってから考えに変化が。
家を離れて牧場の良さがわかった。
家族で働くことの素晴らしさに気付いた。
古株つや子流チーズ作り
滋賀県竜王町 朝7時。
実家の古株牧場でチーズ作り。
牛500頭を飼育。
毎朝、縛りたてのミルクからチーズを作る。
午前9時。
工房で独りの作業。
ミルクが良くないといいものが出来ない。
一番最初の作業。
PH測定器で酸性度を測る。
この牛乳の酸度を知ることはチーズ作りには欠かせない。
ただ、数字だけに頼ってはチーズはできない。
脂肪の浮き方や色味、そして香りの違い。
状態の違いで工程を遅らせてみたりとかする。
古株つやこのセブンルール
- 1 機械よりも自分を信じる
-
一定の温度帯まで上げて牛乳を20~30分撹拌。
中腰の態勢で目と鼻の五感が頼り。
大きい工房だと装置がある。
でも、ここでは自分だけが頼り。
こうやって凝乳はできていく。
型詰めのタイミングは触りながら目で見ながらじゃないとわからない。
チーズは、その日のミルクでつくるもの。
数値で測れないものを見逃さない。
- 2 一度では食べきれないサイズで販売する
-
一見中途半端なサイズ。
一回で食べきれない大きさにしている。
熟成の度合いで味が変わるチーズ。
熟成段階を楽しんでほしいからこのサイズ。
- 3 昼食は抜く
-
昼食は食べない。
味の見極めとか組織とかを探るためには
あんまり何も口に入れていない方がいい。味覚がぶれるのを心配している。
5年間、昼食をとらない生活を続けている。
ストイックに仕事をしている方が気持ちがいい。
Mじゃないけど、行動は既にソッチ系。
夜8時 寿司屋でビールで一日が終る。
このメリハリがないと一日が終らない。
本来食べることが大好きな自分への褒美。
- 4 前髪はまゆ上3センチ
-
自宅では建設業の夫と小さな娘たちが二人。
子供の髪を切る。
さすが元美容師。
子供の髪を切るのも愛情表現。
愛情は確かに伝えたい。
自分の前髪も切る。
まゆ上3センチ。
前髪にハサミを入れる。
それが彼女の仕事へのスイッチ。
- 5 仕事前に車のエンジン音を聴く
-
仕事前に毎朝必ずしていること。
中古のBMWのエンジンを吹かせる。
愛車のご機嫌を窺う。
どこにも行かないけどエンジン音を聞くために吹かす。
自然と自分のテンションも上がる。
- 6 鍋は少しずつ大きくする
-
金賞受賞後 通販の注文が増えた。
でも受注をこなす為に一度に大量に作ることはしない。
鍋を大きくするのは簡単。
しかし置き時間が元のものから微妙に違って来たりする。
微妙な調節ができないので、徐々に大きくしてきた鍋。
使い始めは4リットル。
片手でも持てるサイズ。
その次は10リットル。
このサイズ感覚を掴めるまで次にはいかない。
そして20リットル。
慎重に時間をかけて納得のいくチーズだけを作っていく。
- 7 欲を隠さない
-
欲を口に出すことで周りの人に協力してもらう。
やりたいことは口にださないと始まらない。
自分は欲だらけの人間。
今の欲。
家族でやっている牧場の姿を見てもらいたい。
もっと多くの人に伝えたい。
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