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2018年2月27日のセブンルール。
ワイン醸造家、三澤彩奈37歳。
1923年創業の中央葡萄酒の5代目。
2014年イギリスのワインコンクール。
日本人で初めて金賞を受賞。
三澤彩奈が目指すのは心を震わせるワイン。
三澤彩奈のセブンルールとは?
醸造家の仕事は忙しい
2017年9月、山梨県明野。
三澤彩奈は一人でワインタンクを洗浄。
これも醸造家の仕事の一つ。
ワイン醸造家の仕事は多い。
ぶどうの栽培。
収穫時期の見極め。
味の決定。
ワインの発酵管理。
これから収穫と醸造が始まる季節。
- 1 絶対に日焼けしない
-
午後にブドウ畑に行く三澤彩奈。
畑に着いてまずやること。
日焼け止めを塗る。
車のガラスをミラー代わりで塗る。
帽子はつばの長いキャップ。
長袖のパーカー。
首にはタオル。
絶対に焼かない!
三澤彩奈の意思が感じられる。
女子なのである。
- 2 一粒一粒目で確認する
-
白ワイン用の白ブドウ。
手作業で収穫する三澤彩奈。
収穫しながら病気の部分を取り除く。
より良い状態にするため醸造所で冷蔵庫で冷やす。
機械で果汁を絞る。
この果汁を発酵させてワインができる。
11月。
赤ワイン用の収穫。
白ワインと違い赤ワインは粒ごと発酵させる。
よりキレイな粒を選別する必要がある。
最適な糖度を待った結果、台風の被害を被った。
粒の多くが雨や風で傷んでしまった。
収穫を見極めるのは賭けに近い。
選別するとブドウの房は半分ほどに小さくなった。
悲しい。
選別したブドウは醸造所で更に選別される。
そして粒だけ取り出される
更にまた粒を目でみて悪いものを取り除く。
この作業が偉大なワインを作る。
繊細な味の源がこの作業である。
「日本のワインの良さが出ればいいと思う」
三澤彩奈の願いはそこにある。
- 3 カレーは食べない
-
収穫から醸造までスタッフ総出で作業。
三澤彩奈の母親が夜ご飯を作ってくれることもある。
この日はカレーライス。
しかし、三澤彩奈は別メニュー。
カレーは食べない。
刺激物はティスティングに差し支える。
カレー以外でもキムチやチョコレートも食べない。
甘いものが欲しい時はシュークリームにしている。
- 悔しい気持ちをバネにする
-
2006年。
三澤彩奈はフランスボルドー大学醸造学部に入学。
その後、南アフリカのステレンボッシュ大学大学院へ留学。
醸造技術を学んだ。
「日本でワイン作っているの?」
「それって酒なの?」
日本ワインが世界で認知されていない。
悔しい思いをした三澤彩奈。
帰国後、甲州ブドウの品質向上に取り組んだ。
糖度が低かった甲州ブドウ。
風味がでにくいと言われていた。
栽培方法を変更し、畑に結果が出た。
2013年に糖度の高いブドウができたのだ。
このブドウで作ったワインが金賞受賞。
「ホッとしました」
だが、これは終わりではない。
常に良いワインを作りたいと三澤彩奈は思っている。
- 4 白ワインは冷やさない
-
社内でのワインの勉強会。
今回は酒精強化ワインについて。
酒精強化ワインとは醸造過程でアルコールを加えてもの。
度数が高くなっている。
ラベルを隠して試飲。
香りや酸の強さからの印象を言葉で表す。
どんなワインが世界で作られているのか?
それを知ることも良いワイン作りに繋がる。
試飲時に三澤彩奈が気にすること。
それは「温度」。
楽しむために飲むのなら十分に冷やした方がいい。
しかし試飲では冷やすと香りや味がとりにくくなる。
それと時間かけて作ったものは時間をかけて飲みたい。
そんな想いもある。
- 5 料理酒にはワインを使う
-
三澤彩奈は繁忙期には家に帰れないことも多い。
醸造所の近くで寝泊まり。
ワインタンクの前で寝る時もあるので寝袋もある。
時間に余裕がある時は醸造所で自炊。
ブリ大根と豚汁を作る三澤彩奈。
日本酒の代わりにワインを使う。
さすが、ワイン醸造家である。
- 6 心をこめて売りたい
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ある日の三澤彩奈。
普段とはかなり違う。
シックなレースの付いた黒のワンピース。
シンガポールからきた取引先とのディナーだった。
世界で作られているワイン。
その中から自分が作ったワインを選んでくれた客。
時間を作って会いに行くようにしている。
三澤彩奈はワインショップにも立つようにしている。
心をこめて売りたい。
それが三澤彩奈の心情である。
- 7 山梨に骨を埋める
-
三澤彩奈が好きな場所。
山梨県勝沼が一望できるところだった。
子供の頃から見慣れたブドウ畑が見渡せる。
「死んだらブドウ畑に埋めてほしい」
日頃そんなことを口にする三澤彩奈。
土壌のカルシウムになって良いブドウを作りたい。
死んだあともブドウのために尽くしたい。
ワインへの想いは世界級である。
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