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2018年11月6日のセブンルール。
ロンドンの高級住宅街、プリムローズ・ヒル。
青い魚屋さんは”La Petite Poissonnerie”。
ここで働くベルトン由香47歳が主役。
1 鮮度の悪い魚は買わせない
朝6時。
イギリス最大の魚市場、ビリングスゲートマーケット。
オーナーのニックが仕入れ担当。
それを売るのがベルトン由香の仕事。
大きな舟型のテーブルに魚と氷を盛りつける。
お客が来た。
イカがほしいようだ。
そんな時ベルトン由香は、
「イカはあまりキレイじゃない」と正直に話す。
この日のイカはあまり良くない。
他の客にもイカを勧めなかった。
鮮度の悪い魚は買わせたくないのが心情。
ベルトン由香の目利きはいい。
オーナーが一目置くほどだ。
オーナーももっと目利きがよくなればいいのだが。
2 宅配する魚には食べ方を添える
イギリスでは魚は切り身で売られることが多い。
調理法はグリルもしくはフライが多い。
それにイギリス人は魚の骨を毛嫌いしている。
だから綺麗に骨を抜かなければいけない。
これは一仕事である。
嫌々やっていると言うベルトン由香。
その割りに、もうひと手間かける。
魚のしっぽの先を落とすのだ。
魚がキリッとして見栄えがよくなる。
ベルトン由香が宅配する魚を包装。
それに、
「ぜひ煮付けもしくは唐揚げでも」
と一言添えてレシピを提案している。
売りっぱなしの仕事は嫌なのだ。
お客さんが食べるまでが仕事なんだ。
3 週2回 日本の惣菜を手作りする
夫と二人暮らしのベルトン由香。
ロンドンに住んで9年。
母・千代子さんとはまめに連絡を取り合う。
名古屋生まれのベルトン由香。
21歳の時にスーパーの魚売り場で働く。
魚にはまった。
38歳の時にアイルランド人のロバートさんと結婚。
夫の仕事があるロンドンへ移住。
3カ月くらい家から出られなかった。
次の段階として1駅先のスーパーへの買い物へ挑戦。
緊張しすぎて高熱が出た。
3日間寝込んだ。
重症である。
「私には何もできないこの国では」
と思うようになった。
言葉の壁は高かった。
それでも前に進んだ。
今までの仕事に関する写真と拙い英語で職を探した。
今の仕事に就いて8年。
週に一度ベルトン由香が作るものがある。
日本食の惣菜。
自分が食べたいものは日本人のお客さんもほしいはず。
今では現地のお客さんも購入してくれる。
ロンドンの街が近い存在になっていた。
4 出来るだけ小綺麗に
休日。
行きつけの美容院に行くベルトン由香。
スパイラルパーマの下にハイライトカラーを入れる。
アイカラーは毎日色を変えている。
この日の服装はロックテイスト。
おしゃれにも気を遣っている。
実は嫌な思い出のおかげである。
魚屋を始めた頃。
電車で紳士と隣合わせた。
その紳士が魚臭いとジェスチャーしている。
ショックだった。
電車を降りて悔しくて泣いてしまったベルトン由香。
できるだけ小綺麗にすることで、
見た目で防御する。
もう臭いなんて言わせない!
5 カラスの餌を持ち歩く
魚のことに詳しベルトン由香。
お客に聞かれれば何でも答えてくれる。
そんなベルトン由香に癒しを与えるものがある。
公園にやってきたベルトン由香。
手のひらから何かを投げた。
落花生。
カラスにエサを与えている。
ロンドンではカラスにエサを与えてもいいん?
カラスの後はガチョウ。
1時間ずっと写真を撮っている。
ガチョウのフォルムが好きらしい。
鳥で癒されるベルトン由香。
また仕事ができるね。
6 月に一回 窓にジョークを書く
ある日の午後の勤務後。
ベルトン由香が店のガラス窓に何やら書き始めた。
10月に誕生日を迎えた時の話だ。
誕生日におめでとうと言われたらしい。
ー「ありがとうございます23才になりました」
お客様失笑
もう二度とこんな事は言わないようにしますー
月に一度の自虐的なジョーク。
日本語なので一部の人しかわからない。
お客に関心を持ってもらうために始めたことです。
7 ロンドンで魚屋以上の存在でいる
休みの日。
たくさんの女性たちと歩くベルトン由香。
日本人のお客たちをロンドンの街巡りに誘ったのだ。
ロンドンに馴染めず苦労したベルトン由香。
同じ想いを他の人にしてほしくない。
人と街、そして人と人の架け橋になろうとしている。
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