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2019年2月17日のLOVE MUSIC。
トークゲストは又吉直樹。
芸人で芥川賞作家。
相方は現在NY在住。
実は大の音楽通。
CDの所持数は3000枚くらい。
番組の事前アンケートにびっしり回答してくれた。
独自の歌詞解釈がとても面白いのでご紹介。
青春の曲は空も飛べるはず
又吉直樹の青春の曲の一つ。
1994年のスピッツの”空も飛べるはず”。
1995年にドラマ”白線流し”の主題歌に採用される。
主演はTOKIOの長瀬智也。
流行りました~。
又吉直樹は当時中学生を卒業する時期。
卒業後教室に戻ると先生が待っていた。
ラジカセと”空も飛べるはず”歌詞のコピー。
クラスみんなで歌おうとしたが、
曲のキーが高くて上手く歌えない。
先生に、「真面目に唄え」とちょっと叱られた。
中学卒業の思い出付きの曲。
宇多田ヒカルの文法超え
又吉直樹が語る歌詞の世界。
宇多田ヒカルの”あなた”。
歌詞の一部を抜粋。
~あなたの生きる時代が
迷いと煩悩に満ちていても
晴れ渡る夜空の光が震えるほど
眩しいのはあなた~
又吉直樹は宇多田ヒカルは文法を超えていると言う。
本来ならば、”眩しいのはあなたがいるから”。
動詞を省略することで聴き手に想像させている。
”あなた”が無限に広がっていると言う。
機械的に歌うのではなく、
感情を載せて歌える宇多田ヒカルだからこそ
成立することだと分析した。
又吉直樹は宇多田ヒカルの歌詞が好きである。
デビュー当時から見てきている。
宇多田ヒカルの歌詞はこれから恋愛が始まるのに、
別れの予感がすると言う。
一人称の視点で未来に向かっていくのに、
同時に未来から終わった恋愛を、
もう1回見直している視点もあると言う。
二つの視点が同居しているのが不思議だと語る。
さらに
注目するのは”Eternally”の歌詞。
~この瞬間だけはずっと永遠に~
宇多田ヒカルが若い時に書いた歌詞。
一瞬の中に永遠を見出しているのは、
時間軸まで自由に行き来している。
これは、「神さま視点」だと宇多田ヒカルに心酔。
”ぼく”や”あなた”ではなく、
俯瞰で捉えて話す形態を小説では「神さま視点」と言うらしい。
宇多田ヒカルの歌詞はまさに”リアル神さま視点”。
これは潜在的な能力ではないか⁈
さらに、”あなた”の一部。
~あなた以外思い残さない
大概の問題は取るに足らない
多くは望まない 神様お願い
代わり映えしない明日をください~
神さまが神様にお願いしている。
普遍的で普通の願いをしていると又吉直樹は解説。
又吉直樹はただの深読みなのか?
普段は無口な又吉直樹。
歌詞に対してここまで想い入れがあったのかと驚きです。
しかし、あくまで又吉直樹の独自の解釈です。
人間は考える生き物。
ここまで考えるのか~
さすが、芥川賞作家って思いましたね。
これを宇多田ヒカルに伝えたいですね。
又吉直樹の独自解釈は宇多田ヒカルにとどまりません。
たくさん考えて、作者に伝えたこともあるそうです。
聞いてみると、「わりと違う」んですね。
作詞家の意図とは違うことが多いそうです。
しかし、曲は作者を離れて旅立つ。
解釈は自由だと仰る作詞家が多いようです。
又吉直樹の解釈=深読みも自由。
歌詞を深読みする面白さを教えてもらいました。
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