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2019年33日のゲンバビト。
行列ができるパン屋さんの秘密。
「とにかくパンが柔かい!」
ふかふか、もちもち、しっとりのパン。
”乃が美”。
全国に111店舗ある。
神戸市三宮店でその秘密を教えてもらった。
オーナーは元プロ野球選手
乃が美はなれ神戸三宮店のオーナー。
多岐篤司50歳。
「生地は生き物」と語る職人。
しかし、パン職人歴は短い。
実は、元プロ野球選手。
阪神タイガースでピッチャーだった。
厳選された材料
”乃が美”のパンは卵をつなぎに使わない。
小麦粉はきめの細かいカナダ産。
捏ねる時間が長い
”乃が美”のパンは捏ねる時間が長い。
通常の2倍くらい。
捏ね上がったパンはとろーりとしている。
捏ね機から台に乗せるまでが大変である。
微妙な発酵調整
柔らかく捏ね上がったパンを容器に入れる。
次は発酵である。
容器を発酵を促進させる機械へと入れる。
このあと温度と湿度を微妙に調整せる。
多岐篤司の腕の見せ所である。
途中で何度も中身をチェックする。
パンの場所を入れ替える。
機械の場所によって発酵の度合いが変わってくる。
多岐篤司はそれを均一にしようとしている。
短い焼き時間
”乃が美”の人気の理由の一つ。
パンの耳が極端に薄いこと。
その為、焼き時間がとても短い。
しかし、生焼けにしてはいけない。
オーブンの中での容器の位置に気を遣う多岐篤司。
ミリ単位で位置を変える。
容器同士が近すぎると温度が低くなる。
すると、生焼けになる。
焼き過ぎると耳が固くなる。
腰折れが発生
キレイに焼きあがった。
しかし、ハネるものがでた。
”腰折れ”が発生した。
パンの側面が凹んでいる。
ウエストのようにくびれが発生。
多岐篤司の調整が失敗したのだ。
「みんなの努力が台無しになる」
”乃が美”のパンの難しさは微調整にあった。
6時間で完売
午前10時半。
開店11時まで30分。
すでに行列ができている。
そして、開店。
お客の列が絶えない。
深夜から13時間をかけて約900本を製造。
午後4時半。
最後のパンが売れた。
完売。
6時間で約900本売った。
多岐篤司の職歴
50歳の多岐篤司。
元プロ野球選手。
しかし、1軍での登板は3試合だけ。
ちやほやされることもあるプロ野球選手。
努力を怠る時もあったと言う。
野球選手を辞めた後は、鮮魚店。
妻の実家が鮮魚店を営んでいた。
20年続けたが、不況のあおりで廃業。
その時相談に乗ってくれた人物がいた。
繊細さがパン屋に向いている
多岐篤司が相談した相手は”乃が美”の社長、
阪上雄司50歳。
実は甲子園を一緒に目指した仲。
高校時代からの友人である。
鮮魚店時代のことも知っている。
その時の繊細な仕事ぶりに感心していた。
お客と社長に感謝
多岐篤司は今パン屋を楽しんでいる。
パンを渡した時のお客の笑顔で幸せになる。
三宮店がオープンしたのは、2年前。
全国トップクラスの売上を上げるようになった。
「阪上社長の男を上げたい」
多岐篤司のモチベーションである。
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