時論公論9000人を超える技能実習生や留学生の失踪の原因とは


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2019年4月3日の時論口論。

司法担当、清水聡解説委員が解説。

4月1日、外国人材を受け入れる制度がからスタート。

しかし、技能実習生は1年で9000人が失踪。

留学生の行方不明、集団帰国も起きている。

新たな外国人労働者の受け入れは上手くいくのか?

姿を消す外国人労働者と対策を考える。

出入国在留管理庁が司令塔

4月1日、出入国在留管理庁が設置された。

新たな「特定技能」への対応。

外国人への生活支援など「司令塔」の役割が期待される。

2018年10月現在、日本で働く外国人労働者は146万人。

内訳は、技能実習生と留学生いずれも2割ずつ。

全体の4割が技能実習生と留学生である。

新しい特定技能は技能実習の経験が3年以上あれば無試験で移行が可能。

この資格を留学生から目指す人もいる。

技能実習生の現状

  • 全体数は約308,000人
  • 期間は最長5年
  • 賃金は日本人と同等以上

ところが法務省の調査では2018年で9,052人が失踪。

5年前の2.5倍以上。

どうして失踪するのか?

法務省は摘発された5000人あまりの職場を調査。

そのうち14%近くの721人に労働関係の法律違反疑いがあった事が判明。

典型的な例は以下の2例。

  • 縫製業 基本給6万円のケース
  • 農業 時間外労働が400円のケース

過酷な労働環境が失踪の理由の一つになっていた。

そして失踪のみならず死亡事故も絶えない。

平成24年~29年の間に技能実習生の171人が死亡。

うち17人は自殺だった。

この結果には調査を拒否した企業や倒産した企業は含まれていない。

弁護士の指宿昭一さんは、

「違法な件数はさらに多いはず。

法務省調査は実態を反映をしていない」と指摘。

勿論、法律を守り適切に外国人実習生を受け入れている企業も少なくない。

しかし支援団体によると、

出国前に悪質ブローカーから多額の借金をし、

返済できず姿を消す技能実習生もいると言う。

留学生の現状 

法務省の統計で資格外活動をしている留学生は約298,000人。

私費もしくは国費で留学。

その内容は日本語学校や大学など様々。

留学生のアルバイトは週28時間以内と定められている。

しかし、東京福祉大学では留学生700人が行方不明になっている。

先月、法務省と文部科学省が東京福祉大学に立ち入り調査を実施。

大学は行方不明になった留学生を日本語学校から移ってきた研修生として受け入れていたと説明。

中には当初から勉強より出稼ぎ目的だった人いると言われている。

留学生の中には多額の借金を抱えているケースも少なくない。

先月、ブータンから弁護士が来日して記者会見をした。

730人超のブータンからの留学生は多額の借金と劣悪な環境に置かれていると訴え。

弁護士や支援者の説明は以下の通り。

多くの留学生はブータン政府の融資制度を利用。

中間業者に120万円を払って来日。

留学生は卒業後は稼げる仕事を紹介すると言われていた。

しかし、そうした仕事の紹介はなく、借金の返済に追われているのが現状。

そもそも留学性が働けるのは週28時間まで。

時給1000円でも11万程度。

これで学費と生活費をまかない、更に借金の返済をするのは至難。

その結果、違法と知りながらアルバイトを掛け持ちして働く留学生も多い。

それゆえ、体を壊した者や精神的な理由で入院した人、自殺の疑いで死亡した人もいる。

すでに130人が目的を果たせないまま帰国。

2019年夏までにさらに300人が帰国予定とのこと。

このことから、技能実習生も留学生も多額の借金と劣悪な環境に置かれると言う同じ構図が浮かんでくる。

政府が留学生増30万人計画を目標として掲げる中、現実は多くの矛盾を抱える。

労働現場では人手不足。

学生確保に躍起になる日本語学校。

そしてそれにからむ悪質ブローカー。

数々の課題がおきざりになっている現状が見える。

日本語学校の中には留学生に違法な長時間のアルバイトを紹介。

その日本語学校が手数料を得ていたと理事長が有罪を判決となったケースもあった。

支援者からは貧しい国の若者から金を集める悪質な組織はまるで貧困ビジネスだと指摘する声もある。

新しく設置されてた出入国在留管理庁には問題の早期解決が求められている。

出入国在留管理庁に求める事

h悪質なブローカーの排除

中間業者に法外な借金をさせない実効性のある対策

留学生への審査の厳格化

留学生の数増加至上主義を止める

留学生の資格の厳格化

悪質な日本語学校をなくすための方策

労働現場の法令順守

出稼ぎの目的の人は技能実習生や特定技能の資格習得を促す

新しい出入国在留管理庁には重い役割りと責任が求められる。

ブータンからの留学生の一人は日本へはもう来たくないと言った者もいた。

多くの留学生は日本に夢を抱いて来日した筈。

それが失望に終わってもいいのだろうか?

日本という国への信頼を損なわないためにも形だけではない実効性のある方策が求められている。

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