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2019年4月1日のWBS。
11:41。
新元号が発表された。
「令和」
まだなじめない言葉だが、
新元号をめぐってビジネスは始まっていた。
日本の古典から初出典
新元号発表1時間後。
東京都新宿では号外が配られた。
出典は万葉集。
中国古典ではなく日本の古典から付けられた元号。
これは新しい時代を象徴しているのかもしれない。
安倍総理は、
「一人一人の日本人が明日への希望とともに
それぞれの花を大きく咲かせることができる。
そうした日本でありたいとの願いを込めて
令和に決定した」と説明。
万葉集から出典
「令和」という言葉が万葉集に現れるのは、
詠まれた歌の背景を説明する序文。
令には良いという意味があり、
初春の良い月にさわやかな風が
やわらかく吹いている
という情景を描写していると言う
和は周りと仲良くするという意味ではなく、
風がやわらぐ、だんだん良くなるという意味で使われている。
万葉集を多く扱う角川ソフィア文庫には、
数百倍の規模で注文が殺到。
対応しきれていないと言う。
普段は1日数冊の注文が、夕方までに3500冊以上を受注。
万葉集第1巻と入門書を各8000部増刷することに決定した。
新元号を巡るリアルタイムマーケティング
号外を求める新橋駅前。
発表から1時間半。
コカ・コーラは号外コカ・コーラを配布していた。
新元号発表直後。
マーケティング担当の塩田悠二さんは、
令和の名の入った2000本分のラベルを発注。
これはリアルタイムマーケティングと言われる手法。
世間の関心が高い商品などをすぐ販売し、
ブランドの認知度や好感度の向上を図るものである。
14:15。
東京都荒川区にある老舗和菓子店「大藤」。
男性が走ってきた。
「令和」の文字が書かれたパッケージを持っている。
饅頭用のパッケージ、120箱分。
社長も従業員も一緒に梱包。
15:28。
国会の売店に饅頭の箱が並んだ。
1回目の入荷分は30分後完売した。
その他の企業も新元号の商品を配布していた。
渋谷の109では、
タカラトミーが令和版「人生ゲーム6月発売」を100人に。
森永製菓は新元号の入った限定パッケージの「ハイチュウ」。
12:40。
コカ・コーラは用意した2000本を配り終えた。
紙不足で悲鳴
しかし、困っている業界がある。
印刷業界。
改元にちなんだチラシ、統一地方選、
参議院選、10連休などで依頼が集中する2019年。
プリントネットは数億円をかけて印刷機を導入。
しかし、一部の紙質の4割りが入ってこない。
ある程度こしがあって強い紙。
24時間360日稼働するはずの工場が止まっている。
紙不足の原因は、西日本豪雨や北海道地震。
製紙工場が一時休止したことで国産の紙が不足。
印刷用の紙を置く倉庫はスカスカ。
設備投資もしたが、紙がない。
印刷業界は複雑である。
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