FOOT×BRAINグラウンドキーパー池田省治は芝で遊ぶ文化を創る


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2019年5月11日のFOOT×BRAIN。

サッカースタジアムの青い芝生。

美しい~。

芝を維持管理する裏方。

味の元スタジアムヘッドグラウンドキーパー、

池田省治がゲスト。

芝生の管理やこだわりを聞いた。

31面以上のスタジアムを管理

味の元スタジアムヘッドグラウンドキーパー、

池田省治。

白髪、短髪で笑顔がチャーミングである。

味の素スタジアム、

FC東京練習場小平グランド、

東京ガス深川グランド、

大宮アルディージャ練習場、

ヴァンフォーレ甲府練習場など31面を管理担当。

「芝生を知れば人生が豊かになる」

芝生のスペシャリストである。

胸ポケットは付けない

池田省治の芝管理時のユニフォーム。

ポロシャツに胸ポケットはない。

ポケットに何か入れると落とす可能性がある。

間違って落とさないよう胸ポケットは初めからない。

ズボンはどうだろう。

ズボンはポケットが付いている。

こちらはチャック付きである。

芝生は遊ぶもの

池田省治に芝生の長所を聞いた。

芝生の長所は、傷付くところだと言う。

芝生は絨毯。

芝生が傷付くことで選手は怪我が少なくなる。

=気持ち良くプレーができるのだ。

青く茂った芝生を見ると、寝転がりたくなる。

「芝生は遊ぶもの」だと池田省治は語る。

そして、グラウンドキーパーの仕事は、

「選手が最高のパフォーマンスをできるように

頭と体を使ってピッチのコンディションを作り上げる」

ことだそうだ。

グラウンドキーパーがサングラスかける理由

第10節終了時点で首位のFC東京。

試合4日前の味の素スタジアム。

池田省治はアメリカ製の大型芝刈り機を操縦していた。

年間250~300回ほど芝を刈る。

芝刈り中、サングラスは欠かせない。

サングラスをかけると、

茶色い土がよくわかる。

芝生の先が黄色くなっているのがわかる。

芝生の管理にサングラスは重要な役割をしていた。

指メジャーでピッチに傷をつけない

芝刈り後、池田省治は芝生に指さきを突っ込んだ。

人差し指のシワまだ約25ミリ=1インチ。

指メジャーで芝の長さを測っていた。

指を使うのは、ピッチを傷つけないためだった。

芝を手にした。

匂いを嗅いだり、色ツヤを見たりしている。

そして、手でこねた。

芝がダマになったり、水が出てこないのがいい状態。

毎日芝の健康状態を見るのが必要。

見た目の美しさにも大事

メインスタンドに立ってスタジアムを見渡す池田省治。

映像の立体感を確認するためである。

写真撮影して判断。

池田省治は見た目の美しさにもこだわる。

「丈夫だな」

跪いて芝生を観察し会話している。

小さな変化を見逃さないように注意している。

芝生は裏切らない

小さいことを積み重ねて最高のピッチを作る。

試合があれば一日に3度芝刈りすることもある。

「芝生は絨毯」

芝を刈ると太陽が均等に当たるようになる。

芝には刈られると芽を増やし横に広がる性質がある。

元気な芝を育てる為に刈ることは必須。

芝も戦術の一つ

味の素スタジアムの芝の長さは17ミリ。

カシマスタジアムは、20ミリ。

パナソニックスタジアム吹田は、20~25ミリ。

味の素スタジアムは他と比べると、かなり短い。

芝の長さが短いとボールの摩擦を減らし、ボールスピードが増す。

東京FCは、ボールを素早く前線に展開するスタイル。

ホームチーム有利になるように芝生は管理されている。

味の素スタジアムとFC東京小平練習場。

同じ芝が使われている。

普段練習しているグラウンドとスタジアムが一緒。

これは選手にとっては嬉しいこと。

芝の第一人者に師事

池田省治は大学卒業後、土木関係の仕事に就いた。

その後、わけあってイベント関係の会社に勤務。

1989年。

NFLがプレシーズンマッチを日本(東京ドーム)で行うことになった。

1試合なのに、3日間2面の練習場が必要だと言う。

主催者から芝生も一緒にやってくれと頼まれた。

これで転機。

この時、池田省治は芝生の知識はゼロ。

ある人物のもとで芝について勉強した。

ジョージ・トーマ。

芝の第一人者。

NFLロサンゼルス五輪やアメリカワールドカップなどで活躍した人物。

ジョージ・トーマとのつながりで、

池田省治は94年からスーパーボールのグラウンドクルーも務めている。

ヘリでグラウンドを乾かす

池田省治はアメリカで驚いたことがある。

それは20年位前のこと。

雨が多くて芝がなかなか乾かなかった。

大きな送風機を手配したと言う。

ヘリコプターである。

スタジアムをホバリングして乾かした。

持てる力を最大限に利用する。

アメリカの規模には驚かされる。

子供の頃から芝で遊んでほしい

公園の芝によくある「立入禁止」の立て看板。

芝は傷を付けてはいけないもの。

そう刷り込まれてしまっている。

しかし、本当は芝は遊ぶ場所だと池田省治は思っている。

東京都国立市の”ママの森幼稚園”。

芝生で子供たちが裸足になって遊んでいる。

ここの芝生は池田省治が手掛けたもの。

海外の選手は小さい頃から芝生で遊んでいる。

しかし、日本では芝生の上で遊ぶ文化がない。

小さい頃から芝生に慣れていれば、

アウエーの芝でも対応する術を身に付けやすい。

元日本代表の福田正博は、

「欧米の方がスライディングが上手い」と言う。

日本では子供の時にスライディングの練習ができない。

芝生が身近にないからである。

身近にあっても遊べなければなと同然。

ギリギリまでやらせてくれ

ピッチに水を撒くとボールスピードは増す。

日本では試合前に水を撒くのが常識になっている。

池田省治はもう一つ手を加えたい。

芝刈り。

今は試合の3時間前に芝刈りを終了させている。

しかし、

芝は1日2~3ミリ、季節や条件によって1センチ伸びることもある。

できる限り試合直前に芝を刈ってベストな状態にしたい。

好きなだけ傷めてくれ

池田省治の選手へのお願い。

「思いっきりプレーをしてくれ」

丹精込めて育てた芝がめくれても問題はない。

その為に育てたのだから。

だから、選手には遠慮なく芝を傷めてもらいたい。

それが池田省治の素直な気持ちであるし、矜持でもある。

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