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2019年7月23日のセブンルール。
立川談春の一番弟子。
真打ちの一歩手前、まだ二ツ目。
小さな体から溢れるエネルギーに魅了される。
立川こはる、36歳。
立川こはるのセブンルールとは?
1 着物は男着物
1983年に立川一門は落語協会を脱退。
以後、東京の寄席出演はNG。
立川こはるは、上野広小路で公演。
楽屋はとても狭い。
男性の落語家と一緒に使用する。
ここで着替えもしないといけない。
立川こはるの髪はベリーショート。
着物は男着物である。
駅の女性トイレで黒紋付きとはかまで着替えた時、
2回通報されたことがある。
しかし、立川こはるの理想の落語は、
立川談志師匠と立川談春師匠。
師匠を追い求めて、姿も男着物になった。
落語家への道
立川こはるは東京都表参道生まれ。
青山学院の中等部と高等部を卒業。
当時、好きだったのはMr.チルドレン。
落語に出会ったのは東京農工大学の時期。
落語研究会に入部した後だった。
聴くだけで面白い!
最初の触りを聞いただけで話の内容がわかるようになった。
その時は気持ちは落語に向いていた。
2013年、大学院を中退。
原稿用紙28枚に思いのたけを込めた。
そして立川談春に弟子入り。
2 お客さんを見てからネタを決める
横浜にぎわい座。
第30回 立川こはる独演会。
150人規模の会場である。
出演できる寄席がないので定例会は大事。
公演前に今までの演目一覧を確認。
なるべくネタは被らないようにしている。
立川こはるが覚えているネタは100以上。
ネタは当日の客によって合わせる。
「高座では頭が200%回転するくらい集中できるようにしておく。
ジャズようにお客さんの反応に合わせる」
3 落語に女性らしさを1割入れる
古典落語の一つ「締め込み」。
空き巣に入られた夫婦が勘違いで夫婦喧嘩なる話。
男勝りの語り口が魅力な立川こはる。
おかみさんの時の口調はきつめ。
男性が演じるのようりもきつい。
普段は、
「男の人がみた女の人で演じるように心掛けている」
しかし、
「1割くらいは、こはるモードでやると、
誰もやったことのない女の人になる」
それが立川こはるの味になっている。
4 春は週一で野草を摘む
東京都府中市。
多摩川の河川敷を歩く立川こはる。
「あった!」
立川こはるが見つけたのは、セリ。
立川こはるが一番美味しいと思う野草である。
この日は桑の実も見つけた。
前座中は貧乏。
24時間、師匠や先輩から連絡が入れば駆けつける。
プライベートがない期間でもある。
「前座のときは前座の苦労や悩みがある」
しかし今は、
「二ツ目は二ツ目で毎日わからない」と言う。
自宅で夕飯を作る立川こはる。
採りたての野草と冷凍した野草と合わせて料理。
風呂場にはシャンプーはなかった。
石鹸だけ。
男前を感じた。
5 枕は盛らない
東京都三軒茶屋。
輸入インテリア雑貨”ノマディックライフ”。
立川こはるはお店の奥で高座をすることになる。
以前、中華料理屋の円卓の上でも落語をしたことがある。
それら日常のエピソードを枕で話す。
笑わした方がいいので大げさに話す人もいる。
しかし、立川こはるは話を盛らない。
時代は変わってきている。
共感する方が笑いに繋がると感じている。
6 落語好きのオファーはすべて受ける
北海道の東部にある阿寒湖アイヌコタン。
アイヌの暮らしを伝える観光施設。
ここで立川こはるは落語をすることになる。
慣れない環境である。
開演は夜10時。
お客は落語をほとんど聞いたことがない人ばかり。
熱が伝わり、落語に興味を持ってもらえばいいと語る。
毎日お客は変わる。
立川こはるはそういう環境を楽しんでいる。
オファーがあれば引き受けてくれる。
7 目の前のお客さんを楽しませる
立川こはるは着物の丈を直している最中。
BGMは立川談志の落語。
一度高座に立つと客席で落語を聞けない。
落語家のサガ。
立川談志は生前、立川こはるの高座を聞いた後、
「坊や、口調は良い。うん、このまんまやれ」
と仰ってくれた。
立川こはるが女性だと知らなかったのか、
わかっていてわざと言ったのかは不明。
立川こはるは立川談志師匠の着物を形見分けしてもらった。
師匠たちを目指し、鍛錬を続ける立川こはる。
落語は場の空気も合わせて楽しむもの。
それを大事にして精進をしている。
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