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2019年10月24日(木)放送のあさチャン。
しらべるHOTワードのコーナーで首都圏の川氾濫を防ぐ防災対策が取り上げられた。
鶴見川、野川、荒川の例をご紹介。
鶴見川で行われたマイナス30㎝水位を下げる取り組み
鶴見川は過去に多くの氾濫を起こしていたことから暴れ川の異名を持つ。
ただ、今回の台風19号に関しては鶴見川で川の氾濫や堤防の決壊はなかった。
そこには、鶴見川の水位を30㎝下げるというある対策が功を奏したという事だった。
その対策とは、どんな対策だったのでしょう?
新横浜公園は多目的遊水地
新横浜公園は鶴見川の水位が上がると川の水を公園敷地内に引き入れ川の水位を下げる役割を担っている遊水地。
鶴見川が一定の水位を超えると越流提を乗り越えて水が右隣りの新横浜公園の敷地に流れ入る仕組み。
この仕組みの便利なところは水門の開け閉めなどの手間がかからないこと。
加えて、この敷地に隣接した地区を守るための周囲提も併設。
これによって25mプール1万杯分の水を貯める事のできる人口の池と化す。
この新横浜公園の隣にあるのが横浜国際総合競技場。
川の増水があった翌日にはラグビーワールドカップの試合が控えていた。
何故、無事に開催できたのか?
公園から横浜国際総合競技場を見てみると下にぽっかりと空洞がある事が解る。
これは競技場の下に川の水を貯めこむスペース。
この仕掛けがあるからグラウンド自体は水に浸からなかったという訳。
荒川にも”人口の池”大調整地
もし、荒川が氾濫したら、銀座は水にのみこまれる。
そして地下鉄にも濁流が押し寄せる。
その場合、浸水戸数約51万戸。
死者数・約4100人との国土交通省の予想が出ている。
今回、荒川の氾濫を防ぐことができたのは荒川第一調節池の存在。
今回の台風19号では過去最大の約3500万㎥(東京ドーム約28杯分)の水を貯めた。
この施設のおかげで、下流域の洪水被害防止に貢献した。
東京都の治水対策は?
現在の最大貯留量は約256万㎥。
これを将来的には約3倍の約800万㎥(東京ドーム7杯分)まで上げる計画。
人口の池 2つのハードル
それは環境問題と土地問題。
この2つのハードルをクリアする必要がある。
その例に挙げられるのが東京・三鷹市の野川大沢調節池。
普段は野球場やサッカー場として利用されている場所。
現在、拡張工事が行われている。
元々、野川から流れ込む水9万㎥を貯留する能力を有する。
それを拡張工事で地面を3.1m掘り下げて容量を拡大。
現在の約1.5倍の15.8㎥まで水を貯められるよう工事が進んでいる。
完成すると野川のみならず、下流で合流する多摩川の氾濫も防ぐ効果が期待されている。
つまり土地が取得できないなら掘り下げて容量を増やすという取り組みなのだ。
人口の池を地下に!
埼玉県・春日部市にある首都圏外郭放水路。
地底・約50m。幅・約6.3㎞。
世界最大級の地下放水路と言われている。
この施設はいわば地下に作った人工の池。
春日部市から東京湾へと続く河川の水位が上がった時、その水を一時的に貯めこむ巨大な施設。
台風19号では4年ぶりに全ての機能が同時に稼働。
氾濫危険水位に達した川も調節され流域では氾濫は起きなかった。
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