プロフェッショナル桑田ミサオの笹餅が語る手間暇かける意味


スポンサーリンク

2020年6月2日のプロフェッショナル。

菓子職人、桑田ミサオさん。

御年93歳。

一人で年間5万個の笹餅を作る。

津軽半島に住む餅ばあちゃんの物語。

10本の指が黄金の山

桑田ミサオ

津軽半島、五所川原。

スーパーに並ぶ桑田ミサオさんの笹餅。

購入できるのは一人5袋まで。

以前は10個までだった買えたが、

多くの人が買えるように数を更に制限した。

90歳を越えてもまだ実直に働く桑田ミサオさん。

「10本の指が黄金の山」だと言う。

これは母親の言葉。

働き続けていれば、食べることに困らない。

穏やかに話す姿に癒される。

笹餅の笹探し

桑田ミサオさんが自転車で出かけた。

自転車を降りて山に分け入って行く。

笹餅に使う笹採り。

たくさん笹はあるようだが…。

桑田ミサオさんは笹を吟味。

天候の影響で良いものがないらしい。

風が強いとこすりあって笹の葉は枯れてくる。

長靴で小川を上って行く。

柔らかくツヤのいい笹をみつけた。

桑田ミサオさんが笑顔になった。

首からかけた布袋に500枚位たまった。

工房に戻って笹の葉の色が変わった先を切り落とす。

緑色にだけになった。

次に1枚1枚きれいに洗う。

青みが深くなった。

「仕事 仕事さ教えてくれる」

これも母親の言葉。

仕事をすることで経験を積む。

経験を積めば仕事のやりようがわかってくる。

人生はその繰り返しだ。

桑田ミサオさんが笹の束を見る。

ほんのちょっと見ただけで笹の数がわかる。

これも経験だ。

自分ながらの味

赤い長靴を履く桑田ミサオさん。

息子さんからもらったと言う。

「何かあって倒れた時のことを考えたんだな」

何もかも一人で作業する桑田ミサオさん。

息子さんは心配している。

その気持ちも全て感じている。

去年の小豆の畑。

雨不足で、シワシワな小豆が多くできた。

収穫は通常の3分の1だった。

小豆は煮立てず余熱で火を通す。

果報は寝て待て。

桑田ミサオさんはソファで寝ている。

小豆が時間をかけ水分を吸うのを待つのだ。

水分を吸ったら、今度は手で潰しながら漉す。

「こんな作り方は地元の人もしない」と言う。

東京赤坂に桑田ミサオさんから学んだ職人がいる。

通常、こしあんは皮を除く。

皮を除くことでなめらかになる。

しかし、桑田ミサオさんの餡には皮が入っている。

それでもなめらかな餡ができる。

手間暇かけて丁寧に仕事をしているこそだ。

笹餅を蒸す

餡に米粉をよく練り混ぜる。

餡がさらに滑らかになる。

餡を手で1つ分ずつちぎっていく。

一回一回計るわけではないが、

笹餅は2個で約100グラムになっている。

全て桑田ミサオさんの手が覚えている。

餡を笹で包んだら2度蒸しする。

熱くて大変だけど手袋ははかない。

母からいただいた宝物

桑田ミサオさんは昭和2年に生まれた。

4人兄弟の末っ子。

生まれる前に父が亡くなった。

子供の頃、桑田ミサオさんは病弱だった。

家は貧しく、学校に通うのもままならなかった。

勉強はできなかったが、

裁縫や料理を母親から学んだ。

昭和21年、19歳で地元の人に嫁いだ。

恋愛結婚ではない。

夫婦で働いても生活は苦しかった。

子供はできたが、重い肺の病気にもなった。

子育ては「うだで」だと母親に言ったことがある。

「うだで」とは、大変だ~という意味。

しかし、

母親は4人の子供を育てたが、うだでって思ったことはないと。

桑田ミサオさんは愚痴を言うのをやめた。

全ては自分のこころの持ちようだと考えるようになった。

きっかけは60歳

保育園の用務員をして、夜は内職。

桑田ミサオさんは二人の子供を育てた。

60歳のときに、特別養護老人ホームを慰問。

おばあちゃんが二人、涙を流してくれた。

お餅1個で涙。

自分でもできる、もっと美味しい笹餅を作ろうと思った。

全ての材料から作り始めた。

儲けは少ない。

でも、自分が作ったもので人が喜んでくれる。

試行錯誤5年。

満足がいく材料が作れるようになって10年。

物事は初めから達成はできない。

完璧になるまで工夫しないとダメだ。

今ももっともっと研究しなきゃとずっと思っている。

地元の鉄道から車内販売を頼まれた。

お客さんが待ってくれる。

笑顔で食べてくれるのが、嬉しいと言う。

餅ばあちゃんの心労

12月下旬。

てんやわんやだと言う桑田ミサオさん。

とてもお疲れの様子だ。

一緒に暮らす息子夫婦にガンが見つかったのです。

工房に母屋から電話がかかってきた。

その度にトイレや食事の介助。

「代われるものなら代わってあげたい」と言う。

桑田ミサオさんの餅作りの手が止まっている。

笹餅作りに集中できないようだ。

5日後に訪問。

桑田ミサオさんは朝2時半から餅作りをしていた。

日中は介助で忙しいため作業時間をずらしていた。

「疲れるが、

 こういう仕事でもあるから何とか持っている」

忙しいのに番組スタッフにおむすびを作ってくれた。

2か月後、桑田ミサオさんは93歳になった。

孫たちが誕生日を祝ってくれた。

スポンサーリンク


このサイトについて

seesaaテレビ/映画/DVDカテゴリで
常にTOP20 入っている
ながらテレビのWordPressバージョンです。

最新のトレンドを
新しいビジュアル、切り口で
レビューしていきます。


にほんブログ村 テレビブログ テレビ番組へ
にほんブログ村

テレビ番組 ブログランキングへ
follow us in feedly

カテゴリー