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2020年6月23日の所ジャパン。
歴史学者、磯田道史先生から学ぶ、
日本と疫病の歴史。
神頼みから江戸時代の感染症対策まで教えます。
古墳でパンデミック⁈
日本最初のパンデミックはいつだろう?
磯田道史先生は考えた。
疑わしいのは、”古墳”。
日本書記の記述に、
「崇神天皇5年目に国内に疫病が発生して、
民の大半が死亡」とある。
西暦300年代初めにパンデミックが起きていたのである。
巨大古墳建設で人を集めていた時代。
世界遺産の仁徳天皇陵古墳の場合、
1日当たり作業員は2000人を必要とした。
作業場は3密だったに違いない。
これでは感染が拡大する。
しかし、ワクチンはない。
あるのは神頼みのみ。
疫病神の誓約書
昔々は感染症なんて言葉もない時代。
病気は疫病神がもたらす災いだと考えられていた。
だから、病気にならないために疫病神と交渉する。
疱瘡神(疫病神)が書いたと言われる古文書がある。
あなたの子孫には感染させませんよって内容。
つまり、誓約書だった。
所「国民に冷静になれよって意味で作ったのでは?」
多分そうなのだろうが、
磯田道史先生はまずは疫病神ありきと考える。
疫病神は字が書けるのかな?と思った。
全国の疫病神の証文を集めた。
しかし、筆跡はバラバラ。
疫病神は一人ではなかったってことかもしれない。
秋田では仁賀保さん
秋田にも疫病神と交わした誓約書があるらしい。
秋田県にかほ市、旧仁賀保町の豪族の話。
仁賀保金七郎が疫病神を見つけ、
悪さをしないように証文を書かせた。
厄病除けに”仁賀保金七郎”の名を貼る家も多い。
現在に通じる感染症対策
疫病に対しては神頼みだった日本。
江戸後期に天才医師が現れた。
橋本白寿。
200年前の資料「国字断毒論」に感染症対策が記載されていた。
現在の三密回避と同じだった。
空気や接触で感染する様子を香觸(かぶれ)と表現していた。
近寄れば香觸れて死ぬと言っていた。
ちゃんと感染症だと認識していたのだ。
橋本白寿の感染症対策は、
・買い食いは厳しく禁止すべし
・お祭り、劇場など人の集まるところは立ち寄り自粛
・習い事、読書など全て稽古事は遠慮すべし
・物品はよく水に流す
・介抱には以前病を患った人を雇う
言い方は違うが現在の考え方と同じ。
橋本白寿は長崎で最新の医学を勉強。
新しい意識を多くの広めたかった。
だが、当時の常識とかけ離れていた為忘れ去られた。
大流行したスペイン風邪の際は活かせなかった。
本当に残念です。
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