何だコレ!ミステリーSP115年かかった日本住血吸虫との闘い!


スポンサーリンク

2020年7月1日の世界の何だコレ!ミステリーSP。

舞台は山梨県甲府盆地。

謎の病にかかると言われた場所があった。

病気になるとお腹が異常に膨らむ。

こうなると手のほどこしようがない。

遡ること安土桃山時代にも謎の病の記述がある。

終息宣言が出されたのは1996年。

長い間多くの人を苦しめていた病とは?

治療の甲斐もなく…

謎の病を知る医師の一人、加茂悦爾さん。

85歳の時に当時を振り返っている。

  • 腹水を取るために尿がたくさん出る薬を出す
  • お腹に針を刺して管から水を抜く

それで少しだけ患者を楽にすることができた。

治療としてはそれ位しかできなかったのだ。

最終的に患者の意識がなくなり、血を吐いて亡くなる。

力の無さを感じたと加茂悦爾さんは話していた。

病気の症状

謎の病の症状は人によって様々。

発熱、嘔吐、発育不良、脳機能低下など。

そして、

最終的にお腹が異常に膨れた。

病の解明までの歴史

明治14年、村人が山梨県に嘆願書を提出。

山梨県は数名の石を派遣し調査した。

だが、原因特定できない。

明治30年、ある女性感染者が嘆願書を遺した。

「自分の体を解剖し原因を特定し治療に役立てたい」

女性の切なる願いが聞き入れられた。

解剖すると、肝臓にびっしりと謎の卵が存在していた。

多くの村人の体内からも謎の卵を確認。

解剖から7年後。明治37年。

謎の卵の正体がわかった。

日本住血吸虫と呼ばれる寄生虫だった。

どうやって寄生虫が体内に入るのか?

寄生虫は宿主がいないと生きていけない。

原因は水?

村の診療所、杉浦醫院。

現在は謎の病の資料館になっている。

2016年、当時の館長・中野良男さんの話によると、

水路に手をかざしただけ、

夜露に濡れただけで感染したと言う。

患者たちには共通点があった。

感染者の多くは米農家や水遊びをする子供たち。

村の水に寄生虫がいると考えられた。

寄生虫の宿主はミヤイリガイ

宮入貝

寄生虫学者、宮入慶之助博士が宿主を見つけた。

宿主は身近に存在していた。

田んぼの水路の沼状になった場所にいるミヤイリガイ。

1㎝弱位の小さな小さな巻貝。

寄生虫は孵化したばかりでは人間などの哺乳類に寄生できない。

ミヤイリガイに寄生し成長した。

動物で検証したが、小川の水を飲ませても感染しない。

しかし、小川の水に浸すと感染する。

ミヤイリガイで育った寄生虫は空中で自由に泳ぎ回る。

そして人間の皮膚を溶かし体内へ入る。

卵を産み続ける。

卵が血流にのり肝臓に至ると炎症でお腹が膨れる。

感染者はそして、死に至る。

感染ルート解明まで研究から32年が経っていた。

日本住血吸虫を撲滅

発見した宮入慶之助博士の名前が付いたミヤイリガイ。

病を無くす為に駆除されることになった。

ミヤイリガイは水流が速いと生息できない。

水流を速めるために水路をコンクリート化した。

工事期間は30年。

総費用は約80億円以上。

水路の総距離は約2000Km以上になった。

コンクリート化の他に石灰散布もした。

調査開始から115年後、1996年。

流行終息宣言が山梨県知事により出された。

日本住血吸虫は撲滅。

現在は寄生虫に感染していないミヤイリガイが戻って来た。

日本のノウハウを世界へ

日本は長い期間を経て住血吸虫を撲滅。

しかし、世界では今も住血吸虫を闘っている。

しかも、同じ人が何度も感染する。

世界では現在進行形の病気なのだ。

日本では撲滅後20年間、新たな患者は発見されていない。

この感染症の事を学んだ医師たちは東南アジアに目を向け、フィリピンや中国の患者の命を救っている。

この日本の経験を世界各国で共有し地球上からの撲滅に邁進しているのが現在。

この悲劇を忘れぬよう病院は当時のまま残されている。

スポンサーリンク


このサイトについて

seesaaテレビ/映画/DVDカテゴリで
常にTOP20 入っている
ながらテレビのWordPressバージョンです。

最新のトレンドを
新しいビジュアル、切り口で
レビューしていきます。


にほんブログ村 テレビブログ テレビ番組へ
にほんブログ村

テレビ番組 ブログランキングへ
follow us in feedly

カテゴリー