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2020年8月25日のセブンルール。
江戸切子職人, 三澤世奈30歳。
堀口切子に所属している。
堀口切子とは、
史上最年少で伝統工芸士(江戸切子)に認定された、
三代秀石、堀口徹が立ち上げた会社。
三澤世奈は堀口徹の一番弟子になる。
29歳の時に自身のブランドを立ち上げた。
”SENA MISAWA”。
カジュアルで日常使いができる江戸切子を目指す。
三澤世奈のセブンルールとは。
1 彫りながらデザインを決める
東京都江戸川区にある堀口切子の工房。
素材は吹きガラスの職人に作ったグラス。
このグラスを江戸切子に変える。
最初の工程は”割りだし”。
グラスにカットの目安となる線をいれる。
基本の作業。
この線がずれていれば全て台無し。
次に”粗ずり”。
割りだしの線に沿って模様を大まかに削る。
三澤世奈はグラスの内側を見ながら削る。
実際にカットされている面が見えない。
だから難易度は高い。
そして”三番掛け”。
粗ずりを元により細かい線を彫る。
デザインは彫りながら決めるという。
事前に細かいデザインを設計するわけではない。
決めすぎるとキレイなデザインに捕らわれやすい。
最後に”磨き”。
キレイな模様が浮かび上がった。
2 親方の言葉はノートにまとめる
三澤世奈は1989年群馬県に生まれた。
手先が器用な子供だった。
友人の携帯をデコ電。
自分が好きなもので人が喜ぶ。
それが嬉しかった。
将来の夢はネールサロンの経営。
しかし、江戸切子に出会ってしまった。
親方、堀口徹が作った美容クリームの容器。
青い色と繊細なカットが美しい。
三澤世奈は感動し、衝撃を受けた。
すぐに弟子入りを志願したが、
「今は雇える状況ではない」と断られた。
それでも親方のことは忘れられなかった。
サイトをいつもチェック。
”スタッフ募集”の文字ををみつけた。
三澤世奈の念願が叶った。
親方の背中を追いかける日々。
教わったことは全てメモする。
そして、ノートにまとめる。
ノートは4冊目。
年に一度の作業もあるのでノートは大切だと言う。
3 試作の写真は1000枚撮る
2019年2月。
Bar”LOBBY”を訪問する三澤世奈。
グラスオーダーの打ち合わせ。
イメージを表現するために直接話を聞く。
後日。
三澤世奈はいくつかの試作品を作った。
テーブルに並べ、写真を撮りまくる。
1000枚くらい。
使う人の目線。
遠くから見えた時の目線。
写真で撮ることで客観的に見ることができる。
それと自分の子どもを撮る親の気持ち。
可愛いから何枚も撮ってしまう。
三澤世奈は嬉しそうに照れたように笑った。
今回は飲み物が入って完成するグラス。
お客様にも喜んでもらえた。
4 家ではずっとラジオを聴く
三澤世奈の一人暮らしの部屋。
壁もベッドも椅子も布団も全て白。
無個性にこだわった部屋である。
江戸切子を考えるための部屋。
自分のグラスでビールを飲む。
ガラスの片口菊繋で日本酒を注ぐ。
特別感が出て美味しくなる。
器の形状によって味が変わることもわかる。
三澤世奈の白い部屋にテレビはない。
いつもラジオを聴いている。
料理をしている時も、
お風呂に入っている時も、
ラジオを聴いている。
好きな番組は、”安住紳一郎の日曜天国”。
安住紳一郎のブラックさが好きなようだ。
5 週に一度 ガラスを吹く
堀口切子の職人は3名。
堀口徹、三澤世奈。
弟弟子の坂本雄輝。
坂本の指導は三澤世奈の仕事。
「最低一人に教わったことを伝える」
堀口切子でのルール。
後継者不足は深刻な問題である。
三澤世奈が大切に思い、
絶やしたくないと願う江戸切子。
その為にも4年間通っている所がある。
”GLASSROOTS”。
吹きガラスの教室である。
江戸切子の素材であるグラス。
それ自体を勉強したいと習いはじめた。
暑さを我慢しながら勉強は続いている。
6 ネイルは切子に合わせる
代官山のネイルサロン”mojo NAIL”。
三澤世奈は持ってきた風呂敷を広げた。
中に入っていたのは自作のグラス。
グラスに合わせてネイルをしてもらうのだ。
SNSなどでグラスを紹介する際に自分の指が写る。
指はグラスをキレイにみせるための小道具。
左右違うネイルをお願いする。
江戸切子を作って紹介して使ったもらう。
ここまで来て完成だと三澤世奈は考えている。
7 江戸切子に手書きの手紙を添える
2019年11月。
外国人が工房を訪問しに来た。
ホテルで江戸切子を見て訪問してくれた。
堀口切子はオンラインショップも運営している。
三澤世奈は使ってくれる人がいることが大事と考える。
だから、購入してくれた人に手紙を添える。
青いインクで思いを書く。
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